85年ジャパンカップ
— JRA CM bot (@jra_cm_bot) September 8, 2020
ある男が言った
競馬に絶対はないが
その馬には絶対がある
勝利よりもたった3度の敗北を語りたくなる馬
シンボリルドルフ
永遠なる皇帝
その秋
日本は世界に届いていた
全世界を席巻せよジャパンカップ
どういう馬が超一流なのかと考えたことがある。
その結論は、シンボリルドルフに代表される、敗北を語りたくなる馬である。
カツラギエースが先に外国馬を倒し、ギャロップダイナがよもやの金星を挙げた。
シンボリルドルフが勝ったレースより、シンボリルドルフが負けたレースが話題になる。
それこそが真の名馬ではないかと思う。
その点ではメジロマックイーンも敗北を語りたくなる馬である。
よもやの降着で負けた天皇賞秋、ダイユウサクの一発に泣いた有馬記念、ライスシャワーに偉業を阻止された天皇賞春。
なぜ敗北を語りたくなるかといえば、それだけ強い馬だからである。
ディープインパクトもハーツクライに負けた有馬記念、世界の壁を感じた凱旋門賞と語れるレースがある。
オルフェーヴルも阪神大賞典、凱旋門賞と印象的なレースが多く、ゴールドシップも同様だ。
ただこれらの馬は勝った時のパフォーマンスが衝撃的なレースが多い。
勝っても負けても衝撃を与える、それこそがスターホースだと自分は思う。
同時にその現場で多くの人が目撃しなければ、スターホースは誕生しない。
それを思うと、ここ数年の競馬界は無観客か人数制限の中でレースが行われてきた。
名馬になり得る存在の馬も多く出てきたが、敗北を語りたくなる馬はいるだろうか。
敗北を語りたくなる馬の条件、それは負けたレースもさほど負けていないこと。
ゴールドシップの場合はスタートが衝撃的でだいぶ負けているが、今でもファンは多い。
アーモンドアイやウオッカのように有馬記念で惨敗を喫すると敗北を語りたくはなくなる。
では、エフフォーリアは、敗北を語りたくなる馬の資格はもうないだろうか。
これまでの傾向を見る限りでは、もうその資格はないかもしれない。
コントレイルですら敗北を語りたくなる馬かと問えば、厳しいだろう。
無敗の三冠を達成してもそのハードルは果てしなく高い。
最後に、ジャパンカップのCMのコピーを考えた人物は天才であることを主張したい。
そして、今年の皐月賞や桜花賞のCMでそれと同じくらいの熱量を注いでいれば、多くの人に支持されたCMになっただろうにと悔しく思う。