浦和競馬場を初めて訪れたのは2010年だった。
旧スタンドの4階だか5階だかにデンジャラスがいた。
オバマのモノマネをするノッチ、竜兵会では貧乏神と称される安田。
浦和競馬場で芸能人が来るとなると、そのイメージが抜けきれない。
そういえばジャングルポケット斎藤の今の奥さんも浦和競馬場のイベントで見たことがある。
旧スタンドの雰囲気、シムラの口上、公正競馬ですよね?21世紀ですよね?と言いたくなる浦和の世界。
人件費がかけられないからとペンキを塗ったり、カーペットを張ったり、職員が全部行ってきた浦和競馬場。
そんなところが、グラビアならば一線級、女優ならば態勢微妙の大原優乃をイメージキャラクターにした。
これが大井や川崎、船橋なら何の違和感もなかったと思う。
東幹久が無償で岩手競馬のイメージキャラクターをやったことがあったが、大原優乃が競馬好きという話は聞かない。
ダマされたんじゃないの?とすら思うくらい違和感を感じる。
そもそも浦和競馬場でJBC開催をしたり、スタンドがめちゃくちゃきれいになったり、イメージマスコットができたり、そこから違和感である。
自分が知る浦和競馬場は、鉄火場の雰囲気を残す競馬場だった。
折笠豊和がどこでムチを叩いてるの?と言いたくなるタイミングで連打してるのが見慣れた風景。
平山真希が馬券圏内に入り、えっ?!事故じゃねぇかとオヤジが言い出す見慣れた風景。
冨田藤男厩舎が出走手当目当てにレースを使う見慣れた風景。
そういう着眼点を教えていただいた方たちとしょうもないジョークを飛ばす見慣れた風景。
これらの風景に大原優乃が入ってきた時点で、違和感でしかない。
そんな自分も浦和競馬場でデートをしたことがあるから、もはやめちゃくちゃ。
船橋で交流重賞があった時も女性と一緒に競馬をやったが、ホースケアの馬の単勝を買ってた時にどんな声をあなたならかけるだろうか。
ホースケアとJPN技研、ファーストビジョン、この3つでどれだけ馬柱を独占しているのだろうと盛岡や福山の馬柱を見て思うこともあった。
自分が地方競馬を始めた時期、競馬をやってるようでやってない、中央競馬と同じ感覚でやれば痛い目を見ることを痛感した。
その時期の気分が抜けていないから、大原優乃がイメージキャラクターをやることに違和感しかないのだろう。
今のイケイケドンドンな流れしか知らなければスルーした話題だったかもしれない。
地方競馬のドン底で地方競馬を知ってしまった自分からすれば、よくぞここまでという気持ちもある。
まぁその気持ちはJBC開催に行って昇華させられた。
ただ、浦和競馬場に行く前、南浦和駅からのバスに乗り込もうとしたときの光景を忘れられない。
シムラが路上で予想を打っているあの光景を。
シムラはまだ生きている、シムラはまだあの時の雰囲気を残している。
競馬は60年前から変わらないと連呼し、大穴専門を掲げていたシムラ。
馬連の4点目、5点目に人気の組み合わせが入っているのもご愛敬だった。
みんなシムラの小屋に集まるが、それは自分の小屋に掲示している競馬新聞に群がっているだけだった。
シムラはまだ予想を出し続けているようだ。
とはいえ、誰もシムラに関する情報を出していないので、今も実在しているかわからない。
ヤフー知恵袋を見ると、シムラは亡くなったという回答もあった。
でも、それが真実かどうか、ソースがどこにもない。
シムラの死亡説、90年代中盤にあった志村けんの死亡説みたいだ。
もはや大原優乃のことはどうでもよくなってきた。
とりあえず大原優乃に言いたい。
磯山さやかを見習って、痩せずにグラビアで勝負しろよ。
あと冨田馬やホースケアの馬は買うなよ。
海馬沢のヤリ時はしっかり見極めろよ。
あとシムラを見かけたら教えてくれよ。