ロードノースが覆面をつけてゲートに入り、その覆面がスタートでとれないというアクシデント。
日本だったらカンパイだったかもしれない。
まあJRAでカンパイは見たことがないので、地方競馬に限られるが。
海外での出来事だから、こんなのは八百長だ!という意見は見られなかった。
むしろちょくちょくカンパイをしてくれる笠松は良心的ではないかという雰囲気すらあった。
笠松の場合は厩務員がゲート内にいた状態でスタートさせたり、ハロー車をレース中に出動させたりする。
疑惑の総合商社のように言われがちだが、さすがに覆面でスタートを遅らせることはしない。
ロイヤルアスコットでは許されても、笠松や園田、金沢、そのあたりで同じことをやったら暴動レベルである。
園田がまだアラブ全盛、昭和真っ只中の時代に、人気馬2頭がゲート故障で出られないことがあった。
言ってみればロードノース状態になり、大きく出遅れてスタート、レースを続行させた。
その前にもゲート故障でカンパイとなり、もう何度もカンパイにはできないとそのまま続行させてしまう。
あれはおかしいだろ!という当然の騒ぎになり、レース不成立。
暴動となり、火をつけ、金を強奪するなど、まさに修羅場。
園田競馬廃止まで出るくらいに当時は大騒ぎ。
園田事件、スマノダイトウ事件とも呼ばれている。
自分は小学生の時、別冊宝島の競馬読本を買ってもらった時にこの話をマンガで見た記憶がある。
当時ですら廃止論が出るのだから、今起きたらギャンブル全体のイメージが急落するであろう。
もしプリンスオブウェールズステークスがレース不成立となったら、どんなことになるのだろう。
日本だと暴動の起こしようがないし、まさかJRAを襲撃するわけにもいかない。
イギリスはブックメーカーがやっているので、ブックメーカーが大騒ぎするはずである。
と、色々なことを書いてきたが、グランドグローリーはよく頑張ったと思う。
シャフリヤールには勝つだろうと思っていたので、もっとうまく馬券を買えたというのが率直なところ。
強気に馬単を買うべきではなかったと思うが、ボートレースより点数が少ないわけで。
これが1着馬鉄板級なら3連単で買えたが。
グランドグローリーが2着だったら馬単を拾えており、ドヤ顔ができた。
シャフリヤールはやれることをやった。
陣営だってできることはやったはずである。
調教のような遅さで、終い重点のような走り、日本のレースではそんなにない。
そんなことをしたらスローペース症候群だと柏木集保あたりに怒られるだろう。
慣れない環境でやれることはやったのだから、出走してくれたことに感謝したい。