ボートレーサーの体重は、男性は52キロ、女性は47キロが最低体重とされている。
これを下回ると、重りを背負ったり、ボートの床のところに重いシートを載せたりしないといけない。
0.5キロ程度ならそこまで影響はないそうだが、1キロ以上になると、ターンの際に重りの影響で鋭くは回りきれないという。
だから、52キロもしくは47キロを目指そうとするが、最低体重が51キロから52キロになった際、これがきつくて今村豊選手が引退を選んだ。
食べるのが苦痛だったと当時語っていたが、反対に食べたら増えるので最大限食べないようにしている人もいる。
体重は時に60キロを超えることもあり、ファンの間では太りすぎなんて声も聞かれる。
ボートレースの公式情報だと体重は64キロ、最低体重のプラス12キロだ。
そう言われても仕方ないのだが、64キロで出ていたことは見たことがない。
海野康志郎選手はYouTubeチャンネルをやっており、自分もいつも配信を見ているが、多少オラオラ系である。
ただ選手の交流は幅広く、ゲームに参加した選手の方々の人となりに触れ、それで選手本位の応援にシフトした経緯もある。
レースぶりはオラオラ系の姿とは全く異なり、紳士そのもの、できるだけ他の選手に迷惑をかけない。
先日徳山で優勝した際、前付けを阻止しようと前付けしてきた赤岩善生選手を文字通り沈めてしまったが、あれは不可抗力である。
それ以外では危険なレースはほとんどなかったように思う。
海野康志郎選手は筋肉質なので、そう簡単には体重が落ちない。
だから、久しぶりにSGの舞台に出る際、結構前から食事制限をハードに行っていた。
アルコールは飲むが、何も食べない。
元々何も食べずに飲むイメージで、たまに何かを頼んでいる様子を配信で知るが、それも多くは食べない。
結果的に58キロや59キロでの出走が多いのだが、ボートレースメモリアルでは56.4キロで初日を迎えた。
56キロになると、他の男子選手にも53キロ、54キロはいるので、体重差は小さくなる。
予選こそ通過できなかったが、大舞台でそこまで絞ったのである。
重いからこその武器もあり、ターンの鋭さは痺れる。
時折海野康志郎選手は配信中に自身のレースの解説を行うが、びっくりするぐらいわかりやすい。
その配信中にも刺激的な言葉を使うことが多いが、きっとそれが一線級のボートレーサーの多くが思っていることなのだろうと感じる。
ああ見えてかなりのファン思い、下手したら一番YouTubeをうまく活用できている選手かもしれない。
YouTubeをやり、回顧をしてくれる選手からは買いたくなる。
なぜ負けたのか、納得のいく説明を受けられればそれも勉強になる。
その代表格は上平真二選手だが、着実に強くなっているのもYouTubeの影響があるように感じた。
ちなみに海野康志郎選手は2008年後期から現在までA級を保っている。
ただ太っているだけではとてもこの結果は出せない。
筋肉質だからこその武器もあるのだ。