横浜DeNAベイスターズのファンを30年近く務めているが、思春期の頃に暗黒時代を経験した。
5年連続勝率3割や当たり前のように繰り返す90敗など、負けの色んなパターンを経験した。
低迷していることがデフォになっていた。
昨年のエンゼルスも暗黒時代の横浜のようなことになっており、大谷翔平の気持ちが痛いほどわかった。
内川聖一や村田修一がFAで他球団に行くのもあの状況では何ら無理はない。
プロ野球選手は誰だって優勝したい。
どうやらこの球団では優勝は無理そうだと見切りをつけても、何1つ文句は言えない。
チームが低迷しているのはフロントの問題であり、監督・コーチの問題である。
怠慢プレーが出ると選手ばかりが非難されるが、おそらくその意識の低さのようなものは前からあり、色んなケースを想定しておけと伝えてこなかった側の問題もある。
だから、怠慢プレーに対して懲罰交代を選びがちなところは申し訳ないが、自らの指導不足を高らかに宣言しているように感じる。
何の得もないように思うし、監督やコーチだって怠慢采配や怠慢指導はある。
それに対して何のお咎めもないことがほとんど。
監督が怠慢采配を行い、数試合ヘッドコーチに代行をお願いして自らは謹慎するようなことがあってもいいように思う。
その発想がないくせして、選手に対しては容赦なく厳しいことを言うというのは、自分に甘い人間なのだろうと新庄剛志監督や立浪和義監督を見て思う。
新庄監督と立浪監督の共通点は、さも自分が野球を知っていて、若い子はバカで何も分かっていないから俺が教えてやるよという姿勢が垣間見えるところだ。
原辰徳監督もその傾向にあるが、個人的には野球のセオリーや常識、本質なんぞ、たかだか数十年で確立されるものだろうかと思ってしまう。
特に中日ドラゴンズに関して、悪いのは立浪監督であり、コーチ陣であり、フロントであり、ファンである。
選手もそりゃ悪いだろうが、横浜の暗黒時代において他の球団では控えにすら入れないであろう人が多く使われているのを見ていて、選手が悪いのだろうかと思ってしまった。
育成技術が乏しい、目利きがなってないから酷い有様となり、他の球団なら二軍が定位置みたいな選手を使わざるを得なくなる。
選手の努力不足と断じるのは簡単なことだが、努力不足に陥らせる環境は選手たちで作り上げたのかと問うてみたい。
立浪監督は昨シーズン、選手交代の伝達忘れを短期間に2回犯している。
しょうもないチョンボを立て続けに2回犯しながら、選手には偉そうなことを言う。
同じようなチョンボを選手が2回も続けたら立浪監督は二度と一軍には上げなくなるだろう。
コーチだって誰に向かって仕事をしているのかとなると、監督の顔色でも窺っているのではないかと感じる。
中村紀洋コーチが自分なりの指導をして立浪監督に嫌われ、二軍に飛ばされた話はよくよく知られている。
星野仙一氏に憧れて恐怖政治を行っているとすれば、色々と足りないように思う。
球団に大型補強をしてもらうようなジジイ転がしぶりを発揮しないと釣り合わない。
星野氏はどの球団でもジジイ転がしぶりを発揮し優勝に導いている。
立浪監督は現役時代、星野氏にさほど怒られなかったようで、要領よくやっていたようだが、その要領の良さをもう少し発揮できないものだろうか。
立浪監督を象徴するのは京田陽太に対して、戦う顔をしていないと試合中に「強制送還」させた出来事。
この件で京田は中日ファンの評価も落ち、OBからも厳しい目で見られ、追い出されるように横浜に移籍した。
その京田は横浜において便利に使える存在となっており、立派な戦力だ。
ショートは森敬斗や大和などがいるが、この2人はケガなどで現状一軍にはいない。
京田がいてくれて助かっている。
横浜も以前同じような理由で中畑清氏が石川雄洋に厳しく当たり、二軍に落としたことがあった。
落としたのはいいが、ただでさえ薄い戦力がコンドームのような極薄になってしまい、悲惨なことになり、結局10日ぐらいで戻ってきた。
そこまで厳しくしながら、戻すのはずいぶん早かった。
だったら、もっとやりようがあっただろうにと当時は思った。
中日も京田を追い出してまで若手を起用するのなら結果を出さないといけないのだが、どうにもこうにも若手が育たない。
ウエスタンリーグでの14連敗が象徴的だが、育成能力の問題ではないかと思う。
京田を使わないで若手を使って大した結果でないのなら京田を使っておけばよかっただろうに。
SNSを活用するファンも、1回の懲罰交代などでいつまでもグチグチと言わない方がいい。
石川昂弥の怠慢走塁が話題を呼んだが、そんなもんは引っ張っても誰にも得がない。
フラストレーションがたまっているので、ノーリスクで正義を振りかざせるネタがファンもマスコミも欲しがっている。
石川昂弥に期待をしているからあえて厳しいことを!と一見正しそうに見えるロジックだが、なんてことはない。
5月で10以上の借金を背負っているフラストレーションを単に発散したいだけなのだ。
中日のOBからすれば、石川昂弥の怠慢走塁なんか「打ち出の小槌」に見えているはずだ。
もっともなことを言えばファンがフラストレーションを発散でき、カネになるから。
プレー中は絶対にボールから目をそらすな!常に全力疾走をしろ!という「しつけ」をしてこなかったフロントや首脳陣の責任ではないだろうか。
メディアだって石川昂弥の怠慢走塁をうまく活用して、さも厳しく斬り込んでます!と言わんばかりのスタンスだが、メディアにしても打ち出の小槌になっている。
人の不幸で飯を食っているのがメディアであり、元プロ野球選手のOBが行うYouTubeである。
ファンもそんなことでスカッとしている場合ではない。
小学生でも思うようなことを、メディアやOBが言ったのに対し、さすがCBC!東海テレビはよくわかってる!中日スポーツも舌鋒鋭くていいね!なんて思わない方がいい。
選手のミスを利用して日銭を稼ぐ気持ちってどうよ、CBCさんとか言ってあげないといけない。
石川昂弥選手あなたのミスで再生回数を稼げました、ありがとうございます!とOBも宣言すべきだろう。
暗黒時代の横浜を応援しているとしょうもないミスを幾度となく目にしており、いちいち騒ぐことがアホらしくなる。
あと、1度しょうもないミスをするとファンが選手の可能性を奪うような状況を生み出してしまうこともある。
横浜だと乙坂智や倉本寿彦がそうだったが、守備のミスが盛んに取りざたされ、ファンが可能性を奪っていったような印象を受けた。
ファンが選手の可能性を奪ってはいけない。
ブックメーカーもしくは野球賭博に参加していたら別だが、そんなファンはほとんどいないはずである。
なぜ中日ドラゴンズに対して色々思うことがあるかといえば、暗黒時代の横浜を見ているかのようだからだ。
まざ暗黒時代の横浜なんかより数百段マシなので、比較すること自体今の中日ドラゴンズに失礼なのだが。
とにかく重要なのはドラフトを成功させていくこと。
横浜は10年ぐらいドラフトで失敗続きで、それが暗黒時代のきっかけとなった。
ここ最近は毎年のように当たりを引き、ようやくその呪縛から解放された。
結局ドラフトで成功し続け、育成がうまい球団が強い球団である。
あとは親会社のやる気の問題ではないだろうか。
おい中日新聞!やる気がないなら身売りしろ!本拠地移転しろ!新球場を作れ!と言ってみるのも手である。
自分は横浜に対してそんなことを思っていた。
新潟に移転しろ!横浜ドームを作れ!と。
中日ファンやエンゼルスファン、アスレチックスファンの気持ちは暗黒時代の横浜を知る人たちはみなわかるはずだ。
選手が悪いのではない。
悪いのはしつけが至らない首脳陣とフロントである。
意識にムラがある選手を嫌ったところで何の得もない。
しつけを徹底すればいいだけのことなのだ。