DREAMS COME TRUEの中村正人のツイートは、途中退席をするファンを皮肉ったとされる。
炎上の要因は、「自分の都合だけでモノを語りやがって」と、ツイートを見た人の多くが被害者意識を抱いたからではないだろうか。
最近飲み会の幹事をやる機会があったが、要望として昼間に開催してほしいという意見が多かった。
子どもを抱えている人が多く、飲み会に子どもを連れていきたいという人もチラホラいた。
ゆえに子どもが遊びやすい環境で飲み会ができたら…という雰囲気になり、自分も場所探しに奔走することになる。
そもそも結婚して子どももいる人らを束ねるのが、ド底辺で日々這いつくばりながらどうにか生きてる弱者男性ど真ん中の自分である。
要望があって学びを得たから、自分は参加者に満足してもらえる飲み会をセッティングできたが、本当だったら自分都合で会場を探していただろう。
ドリカムの客層は40代や50代、場合によっては60代までが主体と思われる。
多くの人は家族がいて、会社では責任ある地位にある人が多くいて、なかなか休めないという人もいるはずである。
しかも、今回のライブ会場が愛知県国際展示場で、セントレアに隣接した場所にあった。
飛行機利用者には最高だが、新幹線利用者からするとお世辞にも利便性がいいとは言えない。
名鉄常滑線でだいたい30分という場所にあるが、隣接といっても多少離れてることを加味すると移動時間に40分以上は見込みたい。
12月8日、東京行きの最終は午後10時12分なので、午後9時17分の電車で中部国際空港駅を出発できれば、どうにか間に合う。
これはあくまでも最終なので、もう一本早い新幹線に乗りたいとなると、午後9時7分の特急に乗る必要がある。
そもそも往復だけで結構なお金がかかるので、どちらかといえば飛行機で来た方が良さそう。
飛行機も羽田行きの最終が午後9時なので、手続き諸々を考えると、そこまで時間的な余裕はない。
そりゃ途中退席するのも仕方ないだろう。
昨年Perfumeのライブのために仙台へ行ったのだが、実はその時もチラホラと途中退席をしたファンの方がいた。
新幹線の終電が9時半ぐらいで、ライブが終わったのは9時過ぎだった。
仙台サンプラザから仙台駅まで歩いても10分ぐらいの場所にあったが、最後まで見る余裕はない。
本当は自分も終電で帰れるものなら帰りたかったが、傾向を見る限り、9時過ぎになるのは確実で、途中退席はあまりにも悔しいと思い、高速バスで帰ってきた。
有休をとれ、宿を押さえろ、そんな感じに思う人もいるだろうが、子どもを抱えながらアーティストのライブに行きたい方はたくさんいる。
外泊のハードルは心理的なものを含めてかなり高いわけで。
そういうのを考えると、中村正人のツイートは確かに不用意だったかもしれない。
今回注目したいのは、12月28日・29日に再度同じ場所でライブがある点。
そこで中村正人がどんな発言をするかだろう。
ユーモアなどは持ち合わせているはずなので、それなりのユーモアで今回の件を謝るように思う。
多くの人が被害者意識を持った事案なので、ユーモアなしで完全謝罪を求める人は多いだろうが、それこそ「不快な思いをさせて…」ぐらいしか出てこない。
そんなこと言わせたところで誰も得しないし、スカッとするのだろうかと思う。
時代は「大衆のお気持ちにビタで沿わないと即炎上」という感じになっている。
少しでも天上人みたいな気持ちを発すると、どんな大御所でも炎上させられ、作品から何から何まで全部否定される。
極端すぎると言われればそれまでだが、そういう時代にいることを前提にSNSをやるべきだろう。
今までの歩みを全否定されてまでSNSをやるメリットが果たしてあるのだろうか。
その覚悟を持ってSNSをやるべきだろうし、学びを得るつもりで取り組んだ方がいい。
キャリアに泥を塗られる思いをしているだろうが、大御所がSNSをやるというのはそういうことも許容してナンボだろう。