違和感の解剖図:勝負事とエンタメの不都合な真実

競馬、ボート、Mリーグからテレビ批評まで。世間に漂う「建前」を剥ぎ取り、その裏に潜む違和感の正体をロジカルに解剖する。単なる感想を超えた、不都合な真実の記録。


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サイン転売と上沢式FAは本質的に同じである


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news.yahoo.co.jp

ルールの中でのことだから、ソフトバンクも上沢直之も悪くない、それが上原浩治の意見である。

それはそうなのだが、今後野球選手からサインをもらい、それをメルカリなどで転売する転売ヤーも同じスタンスで、ぜひとも見守ってほしいし、そうやって主張してほしい。

転売ヤーは何の法律にも触れておらず、たとえマナーの悪い形でサインを受け取ってそれを転売しても、転売ヤーは一切悪くない。

そうやって上原浩治は堂々と言えるかとなると、とても恐ろしくて言えない。

本質的なことは一緒で、「ルール的には問題ない」、これに尽きる。

でも、倫理的だったり道義的だったり、筋論だったり、そういう観点で見れば、えっ?という話だろう。

これだけ転売ヤー憎しの機運が高まる中、もしも「ルール的には問題ない」から転売ヤーに目くじらを立てるのはお門違い!なんて言ったら、どえらい叩かれ方をする。

平気な顔して何度も何度も同じ選手からサインをもらい、それをひたすらメルカリで売り続けるのは、野球界では当然のこととして受け取ってもらえるのか。

それだとしたら、転売ヤーからすれば天国である。

転売ヤーはとにかく1円でも稼ごうと、良心とか性善説とかおかまいなく、醜く動く。

とある量販店で働く知り合いの話では、ある日高値で取引されやすいウイスキーを、通常価格で売ろうとしたらしい。

折込チラシに書いたわけでもないのに、どこで嗅ぎつけたのか、開店早々複数の人間が立て続けに購入し、あっという間に売り切れたという。

詳細は省略するが、その詳細を聞いてものすごく辟易した。

そういう話はここ数年散々聞き、だいたいどういう人が並んでいるかも何となく理解している。

 

転売ヤーは金の匂いに敏感だ。

そういう点ではプロスポーツ、とりわけ年俸=自分の評価になりやすい競技と大して変わらない。

FAでマネーゲームに持ち込もうとする選手や代理人に対して、自分は何の悪い感情も持たないし、むしろ当然の姿勢と言える。

ソフトバンクがけしからんとも自分は思わない。

獲得しに行く姿勢を見せなければ、日本一を逸してしまった球団としての振る舞いとして不満が残る。

そもそもポスティングシステムでメジャーに行くことに対する抵抗感が根底にある。

もちろん大谷翔平みたいなケースは別だし、巨額のマネーを球団にもたらせばファンはそ今永昇太こまで何とも思わない。

横浜からカブスに移籍した今永昇太は10億円以上を残してくれた。

そして、あちらでも十分すぎる活躍を見せている。

それで、あの野郎!と怒ってるファンはいないだろう。

金も残さない、大してあちらで頑張ろうとしない、戻ってきたら別球団で野球をする、むしろこれで怒らない人はいるのだろうか。

この時代、「自分さえよければそれでいいのか」という姿勢を敏感に感じ取って批判する人が増えている。

 

野茂英雄や長谷川滋利がメジャーリーグに挑戦した際、それぞれ任意引退している。

任意引退はその球団に保有権があり、仮に日本へ復帰する場合、保有権のある球団と交渉しなければならず、別球団への移籍の場合には球団の許可がいる。

ポスティングシステムを利用したら任意引退として扱うというルールでいいのではないのだろうか。

仮に上沢直之が日本ハムを任意引退する形でメジャーに行っていれば、復帰の際には日本ハムと契約せざるを得ない。

国内FA権の取得まで日本ハムにいてもらい、その後権利を行使して出ていく分には、とやかく言われる筋合いはない。

もっと言えば、ポスティングシステムを利用してメジャーに行ったイチローやダルビッシュなどはメジャーでかなり頑張っている。

井川慶のようにポスティングシステムを利用しながらメジャーで結果を出せない選手も、何年かはアメリカにいた。

 

上沢直之に対して誹謗中傷が殺到しているようだが、ただでさえちょっとした凡ミスに誹謗中傷が集まる時代。

当然ながら想定できる事態と言える。

これを払拭するにはどうすればいいか。

プロとしてやれることをやって、1勝でも多く積み重ね、結果で示すことだろう。

それでも払拭できるかは微妙だが、それを続ける中で空気を変えていくしかない。

既にそのような切り替えをした上で、会見に臨んでほしいと自分は思う。


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