3月16日、なんばHatchという会場でラランド・サーヤ、川谷絵音などが参加するバンド「礼賛」のライブがあった。
そのライブに参加した、妊娠中の女性が痴漢に遭ったと、自身のXアカウントで発信した。
女性は旦那さんと参加しており、旦那さんにSOSを発信、旦那さんがスタッフに助けを求めたが、このスタッフの対応があまりにも酷かったという内容。
本当は詳細を記したいが、のちに女性はアカウントを消したほか、ライブを運営していたキョードー大阪が一連の流れにおいて、女性の投稿を引用する形で否定する事態となっている。
「痴漢行為と疑われる事象は認められないという証言が提示された」とまでキョードー大阪がアピールする以上、なかなかきな臭い状況と言える。
この場合の「きな臭い」は女性を非難する意味合いは一切なく、キョードー大阪に対してである。
このご時世において、女性が痴漢被害を訴え出れば、女性を擁護する動きが必ず出てくる。
その動きに対して素早く否定をすれば、どんなムーブメントになるか、おおよその見当がつくはずである。
ホームページでは女性の投稿を引用し、補足説明を行っている。
最近報道機関が行っている「ファクトチェック」のようなものだ。
女性の投稿では、キョードー大阪サイドの発言がいくつかあるが、「該当の発言はなかった」という補足がズラリと並ぶ。
キョードー大阪からすれば死活問題なので、すぐに火消しをしたい気持ちはよくわかる。
しかし、昨日の今日で、「ファクトチェック」を行うのは非常にきわどいというか、どう転んでも不思議ではない。
結局これを見て、そうか!納得納得!となっていないから、色んな動きにつながっていく。
最終的に女性は、録音した内容を一部公開するなど、ネット上の声などによって追い詰められた動きを見せてしまい、20日にアカウントを消してしまう。
この女性の判断は賢明であり、お腹の中の赤ちゃんのことを考えれば、ネットから離れた方が絶対にいい。
どうにかして被害に遭ったことを証明したいという気持ちになるのも理解する。
とはいえ、この状況で録音を公開するなどの行為は、燃料を投下するだけであって、味方も敵も一気に増やす。
さまざまな人たちの動きを見ていると、「どうにかならなかったのだろうか」という思いが強い。
今回の礼賛のライブは、女性曰く、モッシュのようなぎゅうぎゅうの状況だったわけではないらしい。
ある程度の距離感の中でライブを楽しめたらしいが、ライブによってはぎゅうぎゅうになる。
自分も数えるほどだが、ぎゅうぎゅうの中でライブを見たことがある。
満員電車のような中、観客がみんなでジャンプしてテンション爆上がりという状況は、トランス状態なら最高だろうが、体力がなかった自分には死を意識するぐらい、疲弊度合いがえげつなかった。
それ以来、自分は後ろの方で見るようにした。
ある時、スタンディングのライブに行った際、目の前に制服姿の女子高生がいた。
「ぎゅうぎゅう不可避のライブって知らないのかな…」と心配になったほか、自分は「彼女たちの近くにいたくないな」と感じたのを覚えている。
万が一近くにいてぎゅうぎゅうの状況になったら、それこそ痴漢だなんだの騒ぎになりかねないし、その時、自分が犯人にされる可能性が出てくる。
アーティストのライブを生きがいに、地底を這いつくばって今日まで耐え忍んだのであって、冤罪で捕まるのは最悪も最悪。
幸か不幸か、ライブが始まったら自然と離れていき、自分は負担の軽い方へ流れていったが、女子高生たちは前へ行ってしまい、もみくちゃにされるような環境へ。
そこから先は確認できていないが、恐怖を感じたのは想像に難くない。
その時はカップルもいたが、男性が必死に彼女を守ろうとしていた。
トランス状態の人たちが集まると、多勢に無勢といった感じになってしまう。
ライブでの痴漢被害は色々なところで起きていて、さまざまなアーティストが今回の件で発信している。
どうしたって密集すれば、どさくさ紛れに女性の体を触ろうとする奴は出てくる。
いかに退治するか、結構大変な作業だと思う。
現行犯で捕まえるにはハードルが高い。
痴漢に関しては、冤罪の可能性がどうしても出てくるので、そのリスクも覚悟しないといけない。
防犯カメラで犯行の現場を押さえようとしても、かなり大変だろう。
つい先日、「ヤバイTシャツ屋さん」がライブ中に痴漢を行った人物に関して、逮捕されたことを公表している。
ライブ中にSOSが発信され、すぐさま警察を呼んで対処した結果、逮捕までつながった様子。
やろうと思えばできるのだが、なぜ今回はそこまでいかなかったのか。
「ヤバイTシャツ屋さん」の件は今年2月の件なので、記憶に新しい話である。
そんな中での今回の出来事。
女性側がアカウントを消してしまったことで、キョードー大阪がどういう動きを見せるか、この点が注目だろう。