違和感の解剖図:勝負事とエンタメの不都合な真実

競馬、ボート、Mリーグからテレビ批評まで。世間に漂う「建前」を剥ぎ取り、その裏に潜む違和感の正体をロジカルに解剖する。単なる感想を超えた、不都合な真実の記録。


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ドバイ発ベースボールユナイテッドの光と影:エンタメ特化ルールと技術的課題の克服


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ドバイで行われているベースボールユナイテッドの試合を何試合か見た。

ミッドイースト・ファルコンズに日本選手が勢ぞろいしている。

川﨑宗則や中島宏之、昨年も出場していた平田真吾や福田秀平のほか、バースデイの企画であるPLANDで選ばれた3人の選手も参加。

やはり知っている選手がたくさんいると応援し甲斐もある。

まぁ現横浜・元横浜の選手が多数在籍しているのも理由の1つだが。

 

ベースボールユナイテッドにはユニークなシステムがあり、ホームランを打てば倍になるマネーボール、1試合何回でも代走に入れるDランナー、そして三振を奪えばその瞬間イニングが終わるファイアーボール。

同点で9回を終えた時、ホームランダービーで決着をつけるシステムも面白い。

要はエンタメにある程度振っている野球のイベントだ。

8-7のルーズヴェルトゲームが起こりやすく、むしろルーズヴェルトゲームが求められる環境である。

 

しかし、ミッドイースト・ファルコンズの初戦は先発の薮田和樹を始め、投手陣がほぼ完ぺきに投げ、終わってみれば継投でのノーヒットノーラン。

相手もほとんど崩れず、ロースコアの勝負となった。

普通の野球でもロースコアはつまらないと言われがちだが、これだけエンタメに振った野球のイベントにおけるロースコアは余計にそう感じる。

加えて、ファイアーボールもマネーボールも不発に終わっており、Dランナーが出てきたぐらい。

2試合目は一転してミッドイースト・ファルコンズの打線が機能し、中島宏之の走者一掃タイムリーや福田秀平のホームランなど見せ場は十分。

投げる方は若干ピリッとしなかったが、エンタメに振っている野球のイベントでは多少ピリッとしないくらいがちょうどいい。

満塁でのマネーボールがベースボールユナイテッドにおいて一番盛り上がるのではないだろうか。

マネーボールもルールが面白く、四死球が出ると継続なほか、2回目の四死球は2つ進塁となる。

おそらく3回目は3つ、4回目は4つ、言ってしまえばホームラン扱いか。

制球が定まらない投手にマネーボールをぶつける手もあれば、マネーボールが出た時点で投手を代えてファイヤーボールを使う手もある。

ピンチとチャンスが同居する、個人的には面白いシステムだ。

ロースコアであっても、これなら盛り上がるのだが、いかんせん1試合目は継投ノーノーなので、どうしようもない。

 

一方でベースボールユナイテッドには課題がある。

カメラの少なさである。

2軍や独立リーグまでとは言わないが、カメラが少なく、ビッグプレーが霞んでしまう時がある。

何より、ビデオ判定がないのは厳しい。

レベルが高ければいいのだが、それ本当に合ってる?と言いたくなるシーンがチラホラあった。

エンタメに振っているのならビデオ判定すら盛り上げの材料に使えるようにすべきだろう。

ロボット審判の導入など、新しい技術を積極的に用いて、メジャーリーグや日本のプロ野球とは一線を画する存在になってほしい。

マネーボールやファイアーボール以外のシステムを考えるのもいいが、モヤモヤする局面を少しでも減らす取り組みをしてほしい。

せっかく面白い試みなのだから、チャレンジ精神は持ち続けてもらいたい。

深夜12時スタートで常時5000人以上が同時視聴しており、野球に飢えた日本人の多さがうかがえる。

改良が進んでいけば、日本でも一定の評価を得られるコンテンツになりそうだが、まずは1シーズン、できる限り試合を見届けたいと思う。


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