選挙を行い、仮に得票数が同数となった場合には、くじ引きで決着をつけるのが日本における選挙のルールである。
基本的には市議選や町議選、村議選などの最下位当選を巡って起こりやすい事案が、首長選で発生した。
茨城県の神栖市長選挙において、お互い1万6724票を獲得し、くじ引きで決着がついた。
当該選挙では、当選した陣営は得票数で勝ったと誤解して万歳三唱、落選した陣営は負けたと誤解して敗戦の弁を述べるという珍事も発生した。
今回のケースでは最初に予備抽選を行い、くじを引く順番を決め、本抽選で「1」の数字を引いた方が当選となった。
数字を引くのは選挙長であり、候補者本人たちではない。
世論の不満と海外の事例
ヤフーのアンケートを見ても、くじ引きで決めることに対して納得がいかないと答えた人が非常に多かった。
落選した側が無効票の再検査を求めたのも、この世論を反映していると言える。
とはいえ、どうやって決着をつけるのかを考えた時に、くじ引きで決めるのが合理的である。
では海外ではどのように決めるのか。
韓国の場合は得票数が同数だと、年長者が優先される。
極端な話、25歳の候補者と80歳の候補者が同数であれば、80歳の候補者が当選となる。
年長者が落選した神栖市長選とは、韓国方式ならば逆の結果を生んだことになる。
ただ世界的に見ても決選投票が一般的らしく、くじ引きを嫌うのであれば決選投票のシステムを日本でも導入すべきだろう。
費用と手間の問題:合理的なのはくじ引きか
決選投票となると、有権者にもう1回投票所に足を運ばせないといけないので、うんざりする人はかなり出そうである。
1週間後に決選投票を行うにしても、色々と都合をつけないといけないわけで、費用もそれだけかかる。
議員定数削減に一定の支持が集まる現状において、決選投票で別途費用がかかることへの支持は得られないのではないか。
だったらくじ引きにしておいた方が合理的である。
再検査を行い、それでも納得がいかなければ裁判へ、という流れは仕方ない。
それが議員であれば1人の欠員が出てもどうにかなるが、首長となると話は大きく変わる。
今後、いかに無効票をなくすか、そして得票同数時に納得のいくやり方を選ぶか、デジタルでの投票など、やれることは色々ありそうだ。