今週のお題「会いたい人」
会いたいというよりも、会っておかないと安心できない人がいる。
それは高校時代に好きだった女性である。
思い出すだけで申し訳ない気持ちになる。
最初の出会いは高校1年のオリエンテーション。
クラスは違ったが、とにかく可愛く、その地域でも評判だったようだ。
同じクラスになったのは高校2年生の時。
私は、成績が微妙に足りず、面談を経て頭のいい子たちが集まるクラスに半ば強引に入った。
そんなことをした数少ない一人だ。
そのクラスに、好きな子は面談もなくすんなり入っていた。
たまたま席替えで隣の席になった時、好きな気持ちが一気に高まった。
あれだけ可愛いのに、多少反抗的で、椅子の上であぐらをかいて寝ていたのだ。
当時から自分はさばさばした子が好きだった。
日本男子はみんな女性らしい子を好きになるわけではない。
可愛げというものはそんなことで失せないと思っていた。
「お酒の勢い」とアンジャッシュ渡部より悪質な告白
高校3年の冬、授業が終わり、自習時間が増えると、おしゃべりする機会が一気に増えた。
スクールカーストの最下層にいた私だが、この機会にお話をすることになり、「これは告白せな!」と血迷ってしまった。
卒業までにそれはできず、月日は流れる。
自分は学歴に関心がなく、浪人したものの、入れるところに入れという感じで、余力を残して有名な中堅大学に入った。
その大学に、好きな子もいたのだ。
進路を決めた理由、好きな子がいたから、それだけである。
両親や友人にも、この理由を知る人はいない。
バカだなぁと思われるだろうが、幸運にもこれが正解だったわけだ。
なぜその子に会っておかないと気が済まないのか、申し訳ないのか、それはお酒の勢いで告白をしてしまったからだ。
しかもメールでやってしまい、ある意味アンジャッシュの渡部健より悪質だと思っている。
普通、そんなことをされたら、顔を見たくないと思うはずである。
「被害者」と「加害者」の構図と友人の功績
ここからが本当にありがたいのだが、同じ大学に入った高校の友人が、その子と頻繁に連絡をとっていた。
そいつが世話好きだったのかはわからないが、交友関係が狭い私が現在も同窓会に出て、顔と名前を覚えてもらえるようになったのは彼のおかげである。
その彼が自分の体たらくを見て、面白がった面もあるのだろうが、その子と引き合わせようとする。
会うたびに、被害者に顔を合わせる加害者が、贖罪の気持ちをもって接する気分になる。
彼女がえらいのは、それを赦し、今でも会ってくれるという点だ。
昨年、彼女は高校時代の同級生と結婚し、パーティーにも参加した。
友人は、彼女が結婚するということで、ガッカリする私を想像していたようだ。
しかし、私は心から祝福することができた。
人に対する興味が失せたことも大きいが、彼女は努力して出会いを求め、結婚につなげている。
自分は努力も何もしていないので、悔しがる権利すらないわけだ。
大勢が集まるとお酒をガンガン飲んで明るく振る舞うが、彼女には頭が上がらない。
あと、尻拭いをし、同窓会やパーティーに呼ばれるような状態に持っていってくれた2人の友人も含む。
会って、「最近調子はどうですか?」と顔色を窺う。
そういう意味で、私は彼女に会っておきたい人なのだ。