女子戦をよく買うせいか、正直言って、この人は信用できる、信用できないというのが自分の中ではっきりと存在している。
最近信用しているのは堀之内紀代子である。
チルトを跳ねてアウトから勝負する快感を得てから、1つ1つの走りが勉強となっており、今年も既に優勝している。
岡山支部は田口節子や寺田千恵、守屋美穂など女子レーサーの最強支部の1つとなっていて、ここに堀之内紀代子が入ったら鉄板級である。
一方で、こいつは厳しいなと思う女子レーサーも残念ながら存在する。
とはいえ、これは走らんぞと認識しておくと楽しみが多い。
チラホラと走れるようになると成長を感じやすく、オッズが見込めない時に腹を括って勝負することができる。
こいつは厳しいという段階では有無を言わさず切ることができ、その次のステージになると腹を括っての勝負となる。
しかしながら、この段階にいる女子選手はとかく、自分は下手だと自虐を披露することが多い。
おそらく選手になって数年の選手はほとんどそうで、10年ぐらいの選手もそのように言う。
謙遜でそのように言う選手もいるだろうが、本当に下手な選手が下手だと言っているケースも多々見受けられる。
あえて名前は伏せるが、中国地方の支部にいる女子レーサーで、この手の自虐を言い始める人がいる。
ゲーム配信の中で、自分は下手だ、ごめんなさい、すいませんとちょくちょく耳にする。
1号艇で勝利しても、決まり手が抜きだったためか、コメントで、きっちり逃げましたねと来ても、いやいやあれは抜きなのでまだまだだと言う。
たまに、あなたのポジションで下手と言われたらみんな下手ですよという人がいるが、お世辞にもそのポジションにはいない。
その選手は現状4期通算でアウトになるような結果を残し、地元でとことん走らない。
こうなると、偏差値30台で、自分は頭が悪いんで!バカなんで!と言ってる学生にしか見えない。
こういう学生に、君!もっと勉強しなさい!と言っても無意味であることは明らかである。
この手のタイプはとにかく自分に自信がない。
どうせやっても無駄なんでしょ?と投げやりになり、自分を傷つけるように自虐してしまう。
やまとで懲役のような暮らしを1年間お勤めしたのに、本当にもったいない。
バカに対してあなたバカですねと言ったところで、何も解決しないし何も生まない。
ただただ敵認定され、本来真っ当な意見も耳に届かない。
女子ボートレーサーもそれは同じだ。
下手だと指摘しても、そうです私は下手なんですと言われ、不愉快な存在として認識されてしまう。
厳しい現実を見て、うわぁ無理!と思ってしまい、自信がなくなったとみるべきだろう。
全員が全員ではないが、旦那として男子レーサーの品定めをして、実際に結ばれるケースも多々あるように思う。
勝率の低い男子レーサーが勝率の高い女子レーサーと付き合える確率は低いが、商率の低い女子レーサーが勝率の高い男子レーサーと付き合える確率は高い。
ボートレースの世界も「弱者男性」の問題があるかもしれない。
女子ボートレーサーに下手だと言えるファンは、風俗で遊びながらこんなことしてたら親が泣くぞ!と説教するやつと同じだ。
無論、女子レーサーは風俗嬢と同じなはずはなく、これはモノの例え。
じゃあ下手って言っちゃいけないの?という話だが、別に言ってもいい。
あなたの言葉が空虚に響くだけだよ?それで納得できるの?ということだ。
同業者からも相当言われているはずだが、なかなか好転しないのだから、当然といえば当然である。
平高奈菜のようにTwitterで色々なリプライに触れ、時に謝罪していく女子選手はあまり多くない。
平高奈菜はポンコツだと自称しているが、ハイステージの中でのポンコツと捉えるべきだろう。
偏差値60はあるんだけど、周囲は偏差値70ぐらいの人ばかりで歯が立たないみたいなことだ。
確かにそのステージではポンコツだが、全体的に見れば優秀である。
ピラミッドの上を目指そうとして、できていないことだらけであることを強く認識した人は、自虐的になるかもしれない。
これは偏差値が低い人間が自分はバカだと開き直るのとは真逆。
やらなければならないことが多く、センスではどうにもならず、努力で何とかするしかないという認識による自虐である。
自虐にもレベルがあり、程度の低い自虐もあれば、次のステージに向けて必要な自虐もある。
その見極めは簡単に行うことができる。
例えば、兵庫支部の来田衣織は不器用さを体の動きでカバーしようとしている。
そして、体重を47キロにするため、Twitterで減量を誓った。
師匠である魚谷智之から破門をちらつかせられたそうだが、本当のところはわからない。
来田衣織の場合は、やらなきゃいけないことがわかり、体当たりでどうにかするしかないと思っているタイプなので、次にはつながる。
4期通算でそう簡単にはアウトにはならず、あとは努力で不器用さをカバーできるかどうか。
この手の選手は応援のし甲斐がある。
大阪支部の宮崎つぐみは基本的にダッシュでレースに臨むことがほとんどの選手だ。
128期なので1号艇が与えられることもチラホラと出てくる。
そうなれば2号艇も3号艇も回ってくる。
その中で宮崎つぐみは1月27日の時点で2号艇と3号艇が1回ずつで、1号艇が1回もない。
128期の女子選手では飯塚響もそうだが、どちらも師匠が北村征嗣、金子拓矢とバリバリのA級レーサー。
同じ128期だと藤原早菜は3号艇までは結構入るも、2号艇より内はゼロという選手もいる。
ちなみに師匠はいないそうだが、岡山支部なので女子選手たちからは面倒を見てもらえるのだろう。
128期のチャンプであり、早々に優勝を決めたのが飛田江己で、江戸川でイン逃げで優勝だから立派である。
しかし、この場合のチャンプは修了記念で優勝したことを意味し、リーグ勝率1位は別にいる。
藤本紗弥香がリーグ1位だったそうだが、普通に1号艇を与えられ、1月27日時点ではすべて勝っている。
こう見ると立派に見えるが、過去のインタビューでダッシュ戦でA級まで上がると決めたと語っており、わずか1年で心変わりをしたのかと不思議に思う。
500年に1度の逸材という声がある清水愛海よりもリーグ勝率は良かったようだが、それが出ていないのは師匠がいないからだろう。
バリバリのA級レーサーを師匠にしたら、程度の低い自虐なんて出てこないかもしれない。
来田衣織の師匠魚谷智之もバリバリもバリバリだ。
師匠は大事だ。
福岡支部も佐賀支部も有望な若手が育ちやすい環境だが、何となくわかる気がする。
偉大な選手を目の前にして、自分はバカなんで!下手なんで!なんて口が裂けても言えない。