自分はひねくれた買い方をするというか、1倍台を嫌って勝負する傾向にある。
なので、アーモンドアイ、キタサンブラックなど、とことん嫌ってきた。
結果的にチャンスが巡ることも多々あったが、その多くは返り討ちに遭っている。
ウマ娘において、そのほとんどが1倍台を嫌って返り討ちに遭った馬たちである。
だから、馬券のお世話になった馬というのは、かなり少ない。
エイシンフラッシュが現状では一番恩恵を受けた馬である。
1回目が2010年の皐月賞。
当時は大学生だったが、穴馬の複勝に一点買いをしていた。
もちろんここまでにはいろんな変遷がある。
馬連ボックスを買うこともあれば、3連単マルチを買ったこともある。
その中でたどり着いたのが複勝一点買い。
今もこの買い方で勝っているが、時に複勝にまとめることがある。
それがうまくハマったのが2010年の皐月賞だった。
エイシンフラッシュにしたのは明快で、京成杯の勝ち馬だったから。
当時は今よりも中山巧者を推していたので、これ以外に考えられなかった。
ちなみに前年は京成杯を勝ったアーリーロブストを本命にしていた。
ホープフルステークスがオープンだった時代だからこその選択である。
1レースに絞っていたので、そんな賭け方ができたんだと思うが、周りの人にご飯をおごった記憶がある。
就活もしないで何をしてんだお前ともしタイムスリップできるなら、しばき倒したい。
普通、この流れならダービーでも買うだろと思うだろうが、中山巧者が東京で?と思ってしまった。
たぶん、今でも買っていないと思う。
散々自分は人気馬を嫌うと言いながら、本命はペルーサだった。
理由は東京で勝ってるから。
なんとまぁ単純なこと。
しかし、ダービーのメンツを見ると、この世代は役者が勢ぞろいしている。
ダノンシャンティの取り消しがなければどうなっていたことやら。
そして、2回目に恩恵を受けたのが2012年の天皇賞秋だった。
この間、本命にした記憶がないのだが、それは人気をしていたからだろう。
今思えば、2011年の有馬記念で買うべきだったと思う。
ただこの日は仕事をしていて、しかも多忙だったので少ししか勝負していなかったかもしれない。
話を2012年の天皇賞秋に戻すが、年に1回あるかないかと思うくらい絶対の自信があったことを覚えている。
ただなんで絶対の自信があったのか、根拠は覚えていない。
そして、エイシンフラッシュが絶対勝つぐらいのことをTwitterに書いた際、フォロワーにケンカを吹っ掛けられたことは明確に覚えている。
その方は競馬が大好きで、色々と反論したかったのだろう。
ただ、お前の見立ては間違っている、お前はわかってないぐらいの勢いである。
なぜそんなことが言えるのかは、結果が出てからのツイートが本当に悔しそうだったからだ。
今まで積み重ねてきた競馬のプライドが崩れ去った、ズタズタに切り裂かれたぐらいのことを書いていた。
こだわりすぎるというのは良くないなとこの時学んだ。
自分は他人の買い目にケチをつけることは絶対にないし、フラグになったら単なるピエロになることを理解している。
だから、他人がこれを買いたいと言っても、「いいんじゃない?調教もいいしね」としか言わないようにしている。
自分は友人に本命馬を主張することはほとんどない。
ただ、否定してくれ、フラグを立てろと願うこともある。
自分のジンクスなのか、他人に買い目を否定されたときほど当たりやすい。
いわゆる謎の自信というものが出てくる。
エイシンフラッシュの時、まさにそれを感じた。
最後は2012年の有馬記念である。
この時は競馬で知り合った方たちと泊まり込みになり、ずっと鍋を囲んでいた。
ちなみに、この年はスカイディグニティを本命にしている。
ではなぜ、この年の有馬記念が思い出に残っているかといえば、当日朝にデムーロから三浦皇成に乗り替わりになったから。
今でも、えっ?と思われるが、この当時はもっとえっ?と思われていた。
ただ三浦皇成になったことでオッズがみるみる落ちていくので、エイシンフラッシュを考えればこれは買いだろう!いや、三浦皇成だもんなぁという会話が印象に残っている。
エイシンフラッシュは確かに見せ場を作った。
あれは早仕掛けだったとは思わない。
三浦皇成は十分に責任を果たしていたと思う。
ただ3着以内に入った馬たちの方が役者が上だったということだけ。
三浦皇成に対して、よくやったという評価に周囲は落ち着いていた。
エイシンフラッシュといえば、ヴェラアズールがジャパンカップを勝った。
正直な話、京都大賞典が初重賞だった馬が、いくらなんでもここで?と思っていた。
ダートで頭打ちになって芝を試したらあっさりとジャパンカップを勝った。
ダートの2勝クラスで3着が精いっぱいだった馬が、1年足らずでジャパンカップ。
競馬はそんなドラマがある。
エイシンフラッシュ産駒は意外と障害レースで勝ち星を挙げており、いずれ障害のタイトルも狙えるかもしれない。
ダービー馬だが、実は思ったよりクセがすごい馬なのだろうか。