ここ10数年で、最強牝馬はどの馬かという話題になる。
何をもって最強牝馬かという考え方は、その人のこだわりも絡むことなので、あとはディベートの問題。
その前まで史上最強の牝馬だと思っていたのがダイワスカーレット。
この2頭に共通するのは有馬記念を勝っていること。
ウオッカやアーモンドアイを決して最強とは思えないのが、結局東京での実績がモノを言っているからだ。
ジェンティルドンナの場合、中央4場のGⅠを勝っている。
意外にも中央4場のGⅠ勝ちを達成した馬は少ない。
直近だとキタサンブラックがいるが、あとはオルフェーヴルなど限られている。
シンボリルドルフは宝塚記念に出走予定だったが取消になり、ディープインパクトは宝塚記念こそ勝ったが、当時は京都開催。
牡馬の場合は三冠を取れば後は阪神開催のGⅠを獲得すればコンプリートできる。
しかし、牝馬の場合は有馬記念を勝つか、ホープフルステークス、スプリンターズステークス、皐月賞で勝たないといけない。
現実的にホープフルステークスではなく阪神JF、皐月賞ではなく桜花賞、スプリンターズステークスを勝つならマイル実績がないと厳しい。
グランアレグリアもディープインパクトの逆で、京都開催のマイルCSならばコンプリートできていた。
牝馬で中央4場全てを勝つことは至難の業。
ジェンティルドンナはそれを達成しており、個人的には最強牝馬だと思っている。
オルフェーヴルにぶつかってもひるまず、ドバイでは前が壁になりながらもライアン・ムーアの豪腕でしっかり差し切った。
と、ここまでジェンティルドンナの思い出を振り返ったが、その次に強いと思っているのがダイワスカーレットだ。
ダイワスカーレットで馬券のお世話になったのは2回あるが、1回はウオッカとの名勝負でおなじみの天皇賞秋なので、これは正直ノーカウントでいいぐらいだ。
一番の思い出は2007年の有馬記念である。
当時大学生で、中山巧者という理由だけでマツリダゴッホを入れたり、毎日王冠レコード勝ちのチョウサンをボックスに入れていた。
ちなみに印的にはチョウサンが本命だったので、今のスタイルで買っていたら思い出したくもないレースになっていた。
馬連のボックスの中にたまたまダイワスカーレットも入っており、これがハマった。
大してバイトもしていない大学生が手にする万馬券、しかも何枚も入れていたのでそれはまぁ大興奮だった。
知り合いはダイワメジャーとダイワスカーレットの2頭軸で流して万馬券を拾ったという。
個人的にはこの有馬記念のおかげで、周囲が競馬に多少興味を持つようになったので、その点でもありがたい。
マツリダゴッホがウマ娘に実装されたら、翌年と翌々年の有馬記念の話をしようと思う。
牝馬で有馬記念を勝つのがどれだけ大変かは、ウオッカやアーモンドアイを見れば明らかである。
歴史的偉業を成し遂げながら、JRA賞では何の賞も受賞できなかった。
特別賞すらもらえないというのだから、個人的には今までの中でなかなかに腹が立った出来事だ。
ウオッカがダービーを勝った時に特別賞が出て、ダイワスカーレットが有馬記念を勝った時に特別賞が出ないとはどういうことか。
年度代表馬や最優秀4歳以上牝馬でウオッカに負けるのは一切異論はないが、特別賞すらないとは。
ウオッカとダイワスカーレットのハナ差のスリットを一時期パソコンのデスクトップにしていたこともある。
本当にウオッカが出てるか?と思いながら。
ウオッカを毛嫌いしているわけではなく、武豊とウオッカという組み合わせが好きではなかったのだろう。
強さそのものが嫌いなのではなく、お守りのように強さを求める考えが嫌いだった。
将棋も好きなのだが、藤井聡太を盲目的に応援するのも気に入らない。
強いのは知っているが、過度に強さに迎合していいのだろうか。
ウオッカとは自分の中でそういう存在であり、ダイワスカーレットは個人的に大好きだった。
ただダイワスカーレットは元々武豊でデビューする予定だったというから、単に武豊への盲目的な応援が嫌だっただけかもしれない。
あと、2022年に関しては人気薄の武豊で2度もお世話になっている。
なんともまぁ自分は現金な人間だと思う。