この少し前に、今年のM-1グランプリの決勝に女性コンビがいないことに関する意見が噴出し、XXCLUBの大島育宙がかなり丁寧に対処していたのを思い出す。
「女はつまらない」という考えがどれだけはびこっているのかと痛感させられる。
誰がそんな風潮を作ったのかとも思うが、少なくともお笑いに関して性差はそんなにないと思う。
ただお笑いが男社会であるのは致し方ないところだろう。
いかに男に受けて、男芸人に認めてもらうか、このポイントは相当大きい。
ゆえに女芸人がえげつない下ネタに走ることは今に始まったことではない。
TheWの決勝で3組全員が下ネタに走ったのも偶然ではないように思う。
あまりにもえげつない下ネタに走っていた印象が大きいのは森三中である。
ガキの使いで大島美幸を始め、ダウンタウンに受け入れられようとかなり下ネタを放り込んだ。
結果として今も第一線なのだから、あの時代で結果を出すにはああするしかなかったのかもしれない。
TheWの女王にもなったオダウエダもえげつない下ネタが目立つ。
特にウエダは大島美幸以上に下品な振る舞いが多い。
ここまで下品だと笑ってしまうのだが、ただ常に見ていたいとは思わない。
女芸人が下ネタに走るのは、まだまだ男社会のお笑いでは仕方ない。
ただ性的な魅力を振りまく女芸人も少なくない。
これもある種の下ネタといえばそれまでだが、自分は同列だと思う。
紅しょうがの稲田美紀が行ったセミヌードの写真展も、「何してんねん」も多少入っているはずだ。
もちろん本気で、「私の体を見てくれ!」とやってるんなら、それはそれで面白い。
下ネタに走ってくれた方が、親しみが出やすく、近い距離で接することができるという効果もあるんだろう。
ただエルフ荒川のように、下ネタに走ることを嫌う女芸人もいる。
それに関しては男芸人も同じで、萩本欽一のように下ネタを嫌がる人だっている。
結論は面白ければそれでいいということになるのだが、この状況だったらエルフのように下ネタに流れない方がいずれはプラスになると感じる。
皮肉なのが、足腰げんき教室を足コキと言い間違えたフットボールアワーの後藤輝基の方がバズってるという点。
あの発言が今年のTheWを象徴していると感じる。
あぁ~しらきに出てほしかったところだが、あぁ~しらきも爆笑を取れるエピソードトークは見事なド下ネタが多く、あの風貌が下ネタド直球。
女芸人が下ネタに走るのは構造的な問題だと思う。
女芸人が面白いと言われるのは、構造的な問題が解消される時であり、オダウエダが限界を示して強引に風向きを変えるほかない。