他人のスキャンダルで笑いを取ってきた人の宿命なのだが、自分がスキャンダルを引き起こした際、本来は甘んじて笑われないといけない。
ところが、フジモンこと藤本敏史は、追いつめられると泣く傾向にある。
フジモンが泣いている場面といえばアメトーークでの場面が象徴的だが、過去にアメトーークで「涙腺よわよわ芸人」という回もあった。
アメトーークはそれなりに見てきたが、2012年というのもあってか忘れていた。
おそらく記者会見は号泣するだろうし、レポーターに突っ込まれれば突っ込まれるほど泣くのではないだろうか。
泣いている人をとことんいじめれば、明らかに悪者になるのは指摘する側である。
もう反省してるじゃないか!これ以上はいじめになる!と真っ当な指摘が入るのは当然のことだ。
ところが、フジモンは芸人であり、他人のスキャンダルで散々いじってきた。
自分がその側に回り、本人にその意図がなかったとしても、結果的に泣いてごまかす形になる。
今後ガヤ芸人として生きていけるのだろうか。
ガリガリガリクソンやノンスタ井上など車でやらかした芸人を、フジモンはいじっている。
じゃあ自分が同じ立場に立った時に、いじらせないというのはあり得ないことだ。
芸人の世界はいじっていじられての世界であり、こちらはいじります、あなたにはいじらせませんでは信用問題にかかわる。
いじらせないオーラを漂わせる人はなかなか芸人からの信頼を得にくい。
今後は腹を括って、できる限り泣かないようにいじりを受け止め続けないといけない。
ただ、当て逃げは相手がいることであり、ネタにするのは大変だろう。
世間はすぐに忘れるが、フジモンは世間が忘れていることを掘り返して笑いにしてきた。
仮にそれをされたとしても、自分がやってきたことだから同情する余地はなく、笑えるいじりであれば思う存分笑うのがいい。
芸人もそんなことは百も承知だから、どんどんいじるだろう。
そこでどう切り返すか、この点は芸人もそうだが、多くの人が参考にすべき部分である。
その人の本当の能力が発揮されるのはピンチに陥った場面、守勢に立たされた場面である。
お笑いの第一線に立つ人はここでの切り返しが本当に面白い。
不利な局面でどう振舞うか、そこにその人の強さが出る。
勝つことが強いのではなく、不利な局面を切り返せるから強いのだ。
フジモンはきっと強い芸人だ。
不利な局面で泣くことなく、面白く切り返してくれるはずだ。