ネット記事は、記者の「それってあなたの感想ですよね」や記者の好みや性癖によって作られていると言っていい。
自ら取材したり、インタビューしたりすれば、好みや性癖、「それってあなたの感想ですよね」的な記者の考えへのアンサーがわかる。
テレビやラジオを見聞きし、ネットでコメントを拾う、それは取材なのかという話で、それを写真週刊誌「FLASH」やデイリースポーツ、スポニチなどが積極的に行っている。
デイリースポーツに至ってはよろず~ニュースという同じような媒体もある。
朝日新聞のwithnewsみたいにオリジナリティがあればいいのだが、とてもオリジナリティがあるとは思えない。
テレビを見てそれの記事を書くのがジャーナリズムだとしたら、誰しもがジャーナリストである。
しかし、ジャーナリストの理想形は誰に対しても是々非々を貫ける人だ。
ジャニーズや坂道グループなど金を出す人たちにも痛烈な批判記事、スキャンダル記事、ゴシップを出してナンボである。
現行犯逮捕されてから批判的なことを書くケースはあるにせよ、スクープでジャニーズを追い込むようなケースはまずない。
そんなことをすれば何が待っているか、記者ならばわかる。
よく海外のパパラッチに嫌悪感を示す人たちがいるが、もはや日本もパパラッチ的な状況にある。
倫理観や道徳観は簡単に負けるわけで、どこぞのキャバ嬢がどこぞの芸人と寝て、不倫状態になってから売ってしまえば金になる。
そういう時代である以上、パパラッチはけしからん!と言ったところで何の意味もない。
パパラッチに追いかけられて事故死したダイアナ妃のことがとても印象に残っているが、いずれ日本でも同じようなことが起きるだろう。
芸人が嫁子どもを差し置いて、酒や女、ギャンブルに溺れるのは、昭和や平成の状況を知ると違和感はない。
芸人というのはそういうものだという認識があったからだ。
ところが、今の芸人は嫁子どもは差し置けない。
酒や女、ギャンブルは独身であっても本当に溺れるわけにはいかない。
溺れているフリをしなければならない。
粗品だってフィクションなのかノンフィクションなのか、生々しいところが見えるかどうかで踏みとどまっているからセーフなわけで。
芸人は仲良しでなければならない、嫁子どもを大切にしなければならない。
その上で面白くなければならない。
そして、芸人は多くの国民のペットでなければならず、国民がコントロールしやすいと思わせる存在でなければならない。
昔活躍した芸人が今の時代に生きたら、全然売れずに消えていったのかと思うとゾッとする。
そして、数十年後にレジェンドになっていたかもしれない芸人が人知れず消えていると思うと戦慄を覚える。
本当に多様性のある時代であれば、別に女、酒、ギャンブルに溺れる既婚の芸人が活躍してもいいように思う。
結局芸人は、面白い人間が残ればいい。
生き様で見せるのもいいし、もちろんネタが面白ければいい。
ネタが面白いのはもちろん、プラス品行方正を求めるのは虫が良すぎないだろうか。
仮に芸人は女遊びをしてナンボという時代の反動のピークだとしたら、しばらくすれば女遊びをしてナンボの時代も再び来るかもしれない。
その時代が来た時に、古い人間として淘汰される可能性もあることを認識すべきだろう。
時代に救われる人間もいれば時代に殺される人間もいる。
最後にジャングルポケット斉藤慎二よ、笠松競馬場住みます芸人として再起してほしい。
「笠松競馬場とともに、斉藤慎二、やり直させていただきます!」と宣言すれば、笠松競馬場共々、少しは話題になるだろう。
それくらいのことをした方が面白い。
あとは仕事終わりに金津園でプロと遊べばいいじゃないか。
それくらいの遊び心がないと芸人として面白くないと自分は思う。
好感度でメシを食う時代はもう終わるだろうし。