大手の企業はタレントをCMに起用する際、何の信念もタレント起用に対する決意もない。
だから、電通や博報堂など大手広告代理店の言いなりで金を出しているに過ぎない。
ジャニーズはイメージいいですよ！と言われて起用していただけで、大企業からすれば「いい迷惑」である。
株主に、ジャニーズをなぜ起用したのかとああだこうだ言われ、うるせぇなぁ面倒くせぇなぁと思っているだろう。
だから、ごちゃごちゃ言われたくなくて切っているに過ぎない。
人権どうこうは方便に過ぎず、もっともな言い訳を見繕っているだけだ。
じゃあ人権に配慮した働き方をその企業がしているんですか？という話になるが、そんなものはないだろう。
今はできてる！と言ったところで、昔の出来事で大騒ぎになっているのだから、実際のところ、堂々としていられる企業はそんなに多くないはずだ。
もちろんあちらは性犯罪で、こちらは働き方なので全く違うと言えばそれまでだが。
撤退が早いのは当然である。
なぜなら自分たちだって無関係に近いのだから。
人に言われて起用した形をとっているが、直接的にゼロから事務所と折り合いをつけて契約したわけではない。
だから、企業は付和雷同的にジャニーズとの関係を切れるのだ。
残るのは、ジャニーズが好きで契約した企業だろうが、既に激流の中に身を置かれている。
流れに抗うのは体力を使い、疲弊する。
本業を揺らがしてまでジャニーズを起用するかどうかというところになるだろう。
そこから先はもう賭けである。
中日新聞・中日ドラゴンズが立浪和義にオールインしたように、ジャニーズにオールイン、心中するスポンサーも当然現れるだろう。
ただ、大企業のほとんどは、そんなことでオールインはできない。
コンビニのバイトが面倒なお客さんにキレられて、面倒くせぇなぁと思いながら対応するのと大して変わらない。
そのフィルターで見ると、企業が平気でジャニーズを切れる理由は何となくわかるだろう。
だから、ジャニーズ事務所がCM報酬を受け取らないと言ったところで変わらない。
1ミリでも関われば、何を言われるかわからないからだ。
テレビ業界がジャニーズ擁護に走るのは、コンテンツ作りが本業であって、そのコンテンツにジャニーズが欠かせず、ジャニーズ抜きで考えることが面倒だからだろう。
しかし、ジャニーズを使うならあなた方の番組のスポンサーを降りますと言い始めたら対処せざるを得ないだろう。
扱いがアンジャッシュ渡部や極楽とんぼ山本みたいになり、そこに現役バリバリのジャニーズを並べるのは本来は不当も不当である。
ただ、株主への説明を考える際にその扱いにならざるを得ないのが今の大企業。
非上場かつ日本のみで商売する企業、団体以外は撤退せざるを得ないだろう。
それこそコーセーの提言のように、独立なり移籍なりで対応してもらう手しかない。
一方で、ボートレースのCMがジャニーズ一色になっても不思議ではないし、その場合、ボートレースからすればまたとない機会である。
ジャニオタは義理堅いから、その義理堅さを活用してあえて今オファーをかける手もないわけではない。
それこそ大きな賭けだが、それができる企業が今の日本にどれだけあるのか少しワクワクする。
この機会に、パチスロジャニーズ事務所とかパチンコジャニーズでも作ってもらえるといいのだが、昼寝で見るような夢的なことが起きたらそれはそれで悲しいか。
