街録chでは元ジャニーズの方たちの独白が度々流されているが、とりわけ大島幸広氏のインタビューは生々しかった。
今テレビに出ている人たちが「噂だけは聞いてました」と口を揃えることに対し、被害者として表立って出てくる人たちが、「おいおい…」みたいな雰囲気を醸し出す理由がなんとなくわかった。
ただ第一線の人らが言い出せないのも想像はつく。
被害を言い出せば大混乱になるのは目に見えているほか、「今までなぜ黙っていた!」と被害者であるにもかかわらず、加害者みたいな扱いをされてしまう。
最悪も最悪で、だったら黙ってた方がいいわけで、償いを受けるにしても公開しない形がいいだろう。
テレビドラマの見過ぎで、他人に正義のための告発を求めがちだが、自分は普段の生活で正義のために告発をしているのかという話だ。
ちょっとしたいじめが起きたって大多数の人は、正義のために告発なんかしない。
なぜか。
自分には関係がないし、告発すれば何が起こるかわからないからだ。
しかも、正義のために告発したところで、誰も守ってくれようとはしない。
内部告発をする人間に対し、日本人はとことん冷たい。
そして、一時的に内部告発をした人間を褒め称えるが、消費し終わればお払い箱に叩き込まれる。
クレバーな人間はそこまで読んでるから、そう簡単には口を割らない。
ジャニー喜多川の被害を受けたのは売れてない奴ばかりではないという大島氏の発言は、とても納得がいく。
しかし、有名な人たちを捕まえて、あんた知ってんだろ?!と詰め寄るのは絶対にやってはいけない。
まして、あんた今までなんで黙ってた!と叱責するのは最低な行為である。
今も言えずに苦しんでいる人は多くいる。
そして、自ら命を絶って死んで詫びようとする人も出てくるかもしれない。
実名を出して被害者の会に参加する人たちも意を決して名前を出した人たちであり、そのことにまずは敬意を表したい。
この状況では誰にとっても幸せにならない展開になっていくだろう。
10月2日のジャニーズ事務所の会見、誰もが納得する満点回答でない限り、取り返しのつかない事態に発展しても不思議ではない。