今ではルメールなしには成立しない状況だが、ルメールがJRAの通年免許を得て間もない時、彼はTwitterを使ってしまい、1か月間の騎乗停止となった。
2023年5月、今村聖奈や永島まなみなどがスマホを使って1か月間の騎乗停止になった際、なぜその時までスマホが持ち込めたのかと誰しもが不思議に思っていたが、2015年にその答えは出ているはずである。
ルメールや大江原圭などがTwitterでやり取りしてアウトになった時点で、再発防止策をとるべきだった。
若者はスマホが…と、さもスマホを手放せない若者を憂う論調にあふれ返っている情けない状況になっているが、他の公営ギャンブルでは、「今のところは」血気盛んな若い選手たちもルールを守っている。
ボートレースで今回のことと同じことが起きれば、少なくとも1年以上出られなかったはずである。
フライング1回で30日も休みになる。
スマホがバレて30日というのはよくよく考えれば軽いも軽い。
水沼元輝は1年近いペナルティを課せられたが、それでもボートレースと比べれば優しい方かもしれない。
藤田菜七子が引退することになったが、23年5月時点で自己申告した際にはYouTubeとTwitterを使っていたことをJRAに伝えている。
この点で、厳重注意を受けたために、後々の二重処分、一事不再理とは?という話になるが、JRAは「口頭での注意は正式な処分にあらず」というスタンスのようだ。
非常に苦しい言い訳にも見える。
Twitterの閲覧だけだとしても、八百長の観点で言えば、誰かが暗号を使って指示を与えていて、それを見てアクションを起こす可能性だってある。
閲覧の時点で本来はアウトなのに、JRAは見逃したことになる。
女性騎手への風当たりをこれ以上強くしたくないから、あえて見逃したということなのか。
公正競馬の観点から考えれば、23年5月時点で処分を出せなかったのはJRA側にも非がある。
Twitterの閲覧だけなら何の問題もないという根拠をぜひとも示していただきたい。
仮に自首による「減刑」で厳重注意に処したとしても、戒告なりなんなり出せたのではないか。
そもそもルメールや大江原がTwitterでやらかした時点で、スマホの持ち込みを禁じるべきだった。
なぜその段階でそれをしなかったのか。
仮にルメールの時にスマホの持ち込みがアウトになれば、競馬学校で厳しく指導が行われたはずである。
公営ギャンブルに携わる者としてどうあるべきかをしっかりと教わる機会に恵まれたはずだ。
その機会を少なくとも8年間は逃し、その8年間で育った騎手たちが問題を起こしているとすれば、それは2015年3月に起きたルメールのTwitterを巡る騒動が何も活かされていなかったことを意味する。
若手騎手も当然悪いが、教育する側が失態を演じたのだから、これはしょうがない。
親の顔が見てみたいというやつで、親があの体たらくではどうしようもないだろう。
こういう場面で急に、自分を守ろうとする大人を、子供はよく見ておいた方がいいだろう。
藤田菜七子に対する思い出はまた別途書くつもりでいる。
たまたま中山の検量所のところで、騎手になる前の藤田菜七子をたまたま目撃した。
厩舎研修を受けている最中で、2014年の冬のこと。
ものすごく可愛らしかった記憶がある。
その記憶が強烈にあるので、デビュー時から応援していた。
こういうことになるなんて、誰が想像しただろうか。
ただ、報道先行で熱愛やら結婚やらリークされていくのが耐えがたく、今回の件で限界を迎えたのであればそれは致し方ない。
何のための事務所なんだろうかとも思うが。