現代ビジネスという媒体で、ボートレースの八百長問題に関する記事が再び登場し、話題を集めている。
ボートレースの運営側は基本的に情報を積極的に公表しようともせず、八百長なんてありえないというスタンスのまま。
ここ何年かずっと燻っている話題であり、また再燃し始めている。
Twitter上では選手の娘が登場し、元妻の告発がいかに間違っているかをアピールしているほか、現代ビジネス上で明らかに特定できる情報を載せられたことで、良からぬことをつぶやく選手もいる。
最悪の事態を想起させるつぶやきだったため、一時騒然となった。
常にやる気100%で臨むべきだというのが公営競技の基本的なスタンスなので、無気力の時点で八百長となるのは致し方ない部分である。
しかし、やる気が出ないから適当にやっちゃえというのは、どこかで出てしまうものだ。
それを、命の次に大切なお金を賭けてもらってなんて考えだ!と怒るのはとても簡単である。
以前にも書いたが、命の次に大事なお金を25%のテラ銭が引かれるところに突っ込むべきではない。
なくなってもいいお金で遊ぶべきだと思っているので、さも正義のように振る舞うのはどうかと思う。
本当にお金が大事な人はギャンブルになんぞ手を出さない。
言ってしまえば、お金を粗末にしたい人の道楽がギャンブルである。
なので、八百長と騒ぐこと自体バカバカしく、それを含めてギャンブルじゃないの?と思う。
八百長を指摘する、ラフプレーを糾弾するというのは、ノーリスクで正義を主張でき、リターンも得られやすい。
ゆえに依存性が高く、麻薬のようなものである。
YouTubeを見ると、これはけしからんとか、許せないとか、正義を主張する動画が多いが、そもそも無断で映像を利用しといて何を言うかという話ではないだろうか。
それで金を得たところで、依存性が高い薬物のようなものなので、どこかで泣きを見ることになる。
しかし、現代ビジネスで初めて知った不祥事も結構あった。
ボートレースの養成所の教官2人が女子選手と酒を飲み、コロナ感染でえらいことになったという話。
そして、ボートレース江戸川で数十年前に、締め切り後に当たり舟券を内内に発売したという話。
不正によって67倍の当たり舟券が51倍にまで下がるのだから、迷惑なのはファンである。
当時は2連単しかないわけで、それなりに買おうと思えば買える。
八百長よりも悪質と言わざるを得ず、それこそ命の次に大事な金を何だと思っているのかという話である。
ただ当時から嗅覚が鋭いファンはいたようで、八百長ではないかという投書があったそうだ。
その投書で足を洗っておけばよかったのに、巧妙な手口でまた不正を行うことになる。
この事件を受け、3カ月半に渡って開催ができなかった。
時代が時代なら廃止論が噴出しても不思議ではない。
江戸川のニュースはどこか古き良き時代を感じさせるが、読み進めていくと、別の八百長事件があったことも書かれている。
その舞台は大村。
軽くした不正プロペラを選手たちに渡して1着になったそうで、当然ながらそれがアウトになった。
この事件も江戸川での当たり舟券の一件と同じ年に起き、さらに桐生では重大な整備違反を犯した選手が引退に追い込まれた。
得てしてこういう事件を引き起こすのは有名レーサーのようで、スター級の選手がやってしまっていた。
歴史は繰り返すのかもしれない。
だとすれば、今こそがボートレースをクリーン化させる最大のチャンスでもある。
テレビを使ってイメージアップ作戦をしている場合ではない。
内部の膿を出し切れば自然とイメージアップするのだから。