中野雷太のパワハラ疑惑に関して、もう5か月にもなろうかとしているが、いまだに多くの方がアクセスしていただいている。
「アナウンサー パワハラ」でも1ページ目に来ており、さすがに驚きを隠せないというか、誰も書かないのだろうかと不思議に思った。
誹謗中傷する側は、本当のことを言って何が悪いんだ!ぐらいにしか思わない。
だから、それが誹謗中傷だと指摘を受ければ、言論の自由を振りかざしたり、被害者意識を発揮したりして自分が虐げられ、弱者であることを殊更アピールする。
自分の中に正義があり、正義のためなら何を言ってもいいと正当化する人は多いかもしれない。
だから、人に正義感がある限り、誹謗中傷はなくならない。
これと似たようなものにパワハラがある。
パワハラの根源にあるものは、こいつを何とか成長させたい!という悪気の無い信念だろう。
アナウンサーの先輩後輩の関係性を見る限り、全局にパワハラはあると思う。
アナウンサーという職業はアナウンス技術、日本語能力など色々なものが問われる。
後輩の拙い技術、不足した知識を目の当たりにした先輩は、テレビ局の看板を汚してなるものかとばかりにきつく説教し、指導を行う。
これが当然という認識がほとんどだろうし、「これがパワハラなの?最近の若者はか弱いねぇ」と思うかもしれない。
また、何かを教える、技術を習得するなどの場面でパワハラが発生しやすいのはどの現場にも当てはまる。
伝統芸能の世界や人間国宝がいるような一子相伝の世界ではパワハラを間違いなく起きる。
大事なことは、パワハラではなく成長のためにやっているといかに思わせるかである。
独りよがりな振る舞いを指導する側がした時点で、どんな指導もパワハラになる。
自分のミスにも真摯に対応し、後輩であっても頭を下げられる人はパワハラ的な指導でも、「成長のために厳しくしてくれている」と思われる。
ちなみに、しょうもないことで平気で謝ることで、自分は謝れる人間と周囲に印象付けていく人は相当悪質なパワハラをする傾向にあるので、ぜひとも注意していただきたい。
結局パワハラと指摘されるのは、自らに甘く、なあなあな人物であり、人望がないからだろう。
若者がか弱いとか打たれ弱いとか言っている時点で、パワハラ気質がある人間としか言いようがない。
パワハラと指摘されるのは自らに責任があるのだが、これを指摘したらパワハラと指摘された多くの人が激怒し、高確率で逆ギレをする。
本当のことを言って何が悪い!と無自覚に誹謗中傷をする人間と同じようなムーブだ。
正義のために誹謗中傷をしてしまう人も、成長のためにパワハラをする人も、実は根本は同じである。
被害者意識がベースにあり、過去の経験で負った「負債」を取り戻そうとしているに過ぎない。
虐げられている今の立場を少しでも挽回するために、正義を振りかざして堂々と誹謗中傷をする。
若い時にパワハラを受けて成長したので、その時の苦しみを少しでも正当化しようと自らもパワハラをする。
古舘伊知郎自身、アナウンス技術も知識も豊富であり、トーキングブルースでの圧倒的なパフォーマンス、覚悟もあって、どんな指導もパワハラになりやすい。
自分が正しいと思いこめるだけの実績や覚悟があるのだから当然である。
結局それをパワハラとするか、成長のためにやってくれていたと思うかは、最後は人望であり、どれだけ自らに厳しくしてきたかにかかっている。
パワハラは他人がとやかく言うことではなく、所詮は折り合いであり、性癖である。
常人では信じがたい変態プレイでも、お互いが快楽だと感じていれば他人がとやかく言うことではない。
もちろん法律の範囲内のお話だが。
小川彩佳は恐らく表向きにパワハラと言わないだろうが、内心どのように思っているかはわからない。
あれはパワハラでしたと言われれば、その時点で指導者の負けであり、何かが至らなかっただけのことだ。
2021年の記事だが、自らの番組でアシスタントの女子アナにダメ出しを行ったことが問題視された伊集院光を、松本人志が擁護している。
そんな松本人志に対し、パワハラを受けたという声は全然出てこない。
なぜかと言えば、圧倒的な実力と松本人志への心酔があるから、パワハラにはならず、笑いのネタになる。
浜田雅功がどれだけ不倫を重ねてもノーダメージなのも同じである。
伊集院光の場合は実力は素晴らしいが、心酔させるほどでもなければ、人望がなかったということだろう。
コミュニケーション不足などもあっただろうし、だとするならば、本人の責任である。
パワハラ気質の人間は指導される側に責任を押し付けるが、結局自分が悪い。
開き直って被害者意識を丸出しにする時点で、人間として幼かっただけで、若い時の傷を少しでもわかってもらおうと巻き込もうとしているに過ぎない。
改めてラジオNIKKEIの中野雷太のことを考えると、コミュニケーション不足など、至らない点が多かっただけだろう。
直属の後輩だった小塚歩は入社後常に中野雷太と一緒にいて、コミュニケーションが密だったから、パワハラ的な指導も自分の成長のためにしてくれていると思えて、ラジオNIKKEIの主力になっている。
その小塚歩は決してパワハラ的な雰囲気を感じさせず、後輩と接しており、同じような声をした山本直に受け継がれ、いずれ主力となるだろう。
コミュニケーションを密にして指導ができるのは年齢差が10歳まで、もしくは社歴職歴10年差までだろう。
コミュニケーション不足になればパワハラだと思われやすい。
そして、自分を省みる姿勢を後輩に示せるかどうかも大事になる。
実はこれらさえ何とかすればパワハラと思われずに済みやすくなる。
あとは、後輩たちを心酔し続けることも重要だろう。
本当のことを言って何が悪い!と開き直れる以上、誹謗中傷がなくなることはないだろう。
そして、自分に甘く、コミュニケーションもとらず、後輩を心酔させることができなければすべての指導はパワハラとなるだろう。
仮に意図しない誹謗中傷、パワハラを避けるには被害者意識を捨て、自分がすべて悪いと思うのがいい。
それができないのであれば、意図しない誹謗中傷もパワハラも覚悟して生きるしかない。