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佐々木朗希のメジャー挑戦に思うこと


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佐々木朗希がポスティングシステムでメジャーリーグに行くことに対し、多くの批判がある。

至極真っ当な批判であるのは間違いない。

そのすべてが正論と言っていいと思う。

しかし、佐々木朗希は実家を津波に流され、東日本大震災で父親と祖父母を失ったという出来事から、1日でも早く夢を実現させたいという思いが人一倍あるのではないかというようなツイートを見て、その思いに強く共感した。

www.yomiuri.co.jp

だからといって、数多くの正論はそれはそれで正しいので、佐々木朗希の一連の動きを受入れられない人が大勢いるのは当然である。

佐々木朗希のメジャー志向は入団前からだったとされ、入団当初からその予定で契約を行い、球団も了承していた可能性が指摘されている。

真実はわからないが、最短ルートでメジャーに行くための経由地になったことは確かだろう。

ちなみに佐々木朗希が1位指名された時、横浜の1位は森敬斗だった。

日本一になったのでメジャーで勝負します!と森敬斗がポスティングを志望しても、恐らく佐々木朗希以上の批判と疑問、呆れなどが巻き起こっていたはずである。

粗削りすぎるのがすべてで、いやいや、レギュラーも確約されたわけではないのにメジャー?となるのが普通。

佐野恵太がFA行使を熟考するだけで、頼むからいてくれ!と懇願される状況である。

FAは選手が勝ち取った権利であって、どう使おうと自由なのに、それでも行使するだけで、微妙なムードが漂う。

佐野恵太は行使せずに残留を決めたが、それだけで称賛される。

そもそも、人間はカネで動く。

だから、103万円の壁を打ち壊すと言い続けた国民民主党に支持が集まった。

プロ野球選手にとって年俸=評価であり、もう1ステージ上に勝負できるフィールドがあるのなら、そこで挑戦したいと思うのが人間ではないだろうか。

佐々木朗希の決断は、個人的には非難される行動ではないと思う。

それを防ぐには、福岡ソフトバンクホークスのようにポスティングを一切拒否すればいいだけだ。

もしくはルールで、入団から5年もしくは25歳になるまではポスティングを認めないというルールにすればいい。

人間の欲望は倫理や理念などでは抑えられない。

ルールで縛り上げて、破ればペナルティを科す、これしか防止策はない。

転売だろうが闇バイトだろうが不倫だろうが、すべてはそう。

それでも人は欲望に負けるのだ。

 

自分の話で恐縮だが、昨年4月に血圧200、ヘモグロビンa1cで9台など、発見が遅れていたら今自分は生きていなかったかもしれないという状況になっていた。

幸い、血圧も血糖値も正常となり、早々に糖尿病の薬も飲まなくてよくなり、薬を飲まずして中性脂肪やコレステロールも正常値、体重も1年で25%減となった。

ダイエットや筋トレなんてあんなもん誰ができるのかと思っていたが、考え方は変わった。

それは下手すれば明日にでも死んでしまうかもしれないという恐怖感があったからだ。

いつ死んでもいいやと投げやりに生きてはいたが、いざ現実となると、せめてもう少しは…という欲が出てきた。

横浜が日本一になるまでは死ねない!という気持ちでいたのだが、なんと日本一になってしまった。

じゃあもういいか…となりそうだが、色々予定を立ててしまったので、なかなかそこまでは死ねない。

人生1年契約という感覚で生きているが、もう少し生きようと思う。

命の危機を感じた時に考え方は大きく変わる。

自分はその経験を多少なりともしているので、佐々木朗希の行動原理は強く理解する。

それでもなお佐々木朗希のやり方を批判する人がいても致し方ない。

死を突きつけられたことがないのは、ある種幸せである。

世の中には、損して得取れということわざがある。

ロッテにとっても日本球界にとっても一時的な損害はあるかもしれない。

でも、大きな得を佐々木朗希がもたらす可能性もないとは言えないだろう。

まずはケガをしないで、来シーズンメジャーの舞台で頑張ってほしい。


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