M-1グランプリは決勝進出者でもそれなりに決勝進出効果がある。
また準決勝でも、アマチュアなどが入ると業界関係者に期待されるようになる。
その点ではM-1グランプリで一定の結果を残すことは次につながりやすくなる。
キングオブコントに関しては、ファイナリストの効果はそこまで大きくない。
もしも効果があるのであれば、決勝の常連であるラバーガールやザ・ギースはもっと売れていないといけない。
とはいえ、ファイナリストの名前を改めて見ると、今のバラエティでなくてはならないコンビも多い。
さてR-1グランプリだが、ファイナリストの効果がこれほど乏しいコンテストもなかなかない。
優勝者ですら苦戦を強いられるケースもあり、ウエストランド井口が言う「R-1は夢がない」はある意味正しさを感じさせる。
正確には1回の決勝進出ではドリームがつかめないということかもしれない。
何度も決勝に出て上位に食い込めば、結果はつかめる。
M-1は1回の決勝で、よほどスベらなければそれなりに仕事は舞い込む。
それがR-1にはなく、キングオブコントにも乏しい。
やはりキャラが入ってしまうと、人によっては笑う以前の状態で止まってしまうことがある。
先日のR-1グランプリでヤラセ疑惑が生じていた。
トップバッターだったYes!アキトの点数が出る際、出番がまだ先だった田津原理音の点数470点が先に出てしまった。
ちなみに田津原理音は470点を叩き出し、結果的に既に決まった点数かのように思われた。
また、ラパルフェ都留の際も451点のはずが、450点と出る場面もあった。
この出来事から、トップバッター440点からラスト475点まで5点刻みで入力し、リハーサルに用いたのではないかという仮説を立てる人がいた。
おそらくそういうことなのだろう。
もしもヤラセを行った場合、田津原理音をそこまでして優勝させたかったことになる。
何が何でも優勝させたいと誰しもが思う芸人はいるだろう。
それが田津原理音だったのかと問われると、正直疑問である。
そもそもR-1グランプリにヤラセの価値はあるのだろうか。
例えばM-1ならヤラセの価値はあるだろうし、事務所としては売りやすくなる。
しかし、R-1グランプリはなかなかその価値を見出せないし、キャラと平場の差が激しく、そう簡単にはうまくいかない。
田津原理音は平場がとても弱いという意見をチラホラと見たが、ウエストランドと組まれる可能性が高い中でその弱さが出たら、致命的であろう。
また5人の審査員がヤラセに加担するとは到底思えない。
少なくとも3人の協力を得ないと、ファイナルステージで確実に勝てない。
ハリウッドザコシショウがヤラセに加担するなんて、そんなはずもない。
陣内智則は明確に否定し、そんなはずはないと怒りをにじませている。
バカリズムとヤラセ、何とも組み合わせ的に不釣り合いすぎる。
もちろん野田クリスタルも小藪千豊もそんなことをするメリットが一切ない。
普通に考えれば、単なる偶然の出来事であることは明確だ。
とはいえ、起こる確率が低い偶然が起きてしまうと、もしかして仕組まれていた?と思うのは、陰謀論がはびこる世界では致し方ないのではないだろうか。
都市伝説なども、結局は今回のR-1グランプリと同じようなものだ。
起こる確率が低い偶然が重なり、怖い話が作り出されると思うとなんだか面白く思える。
5点刻みでリハーサルを行ったこと、田津原理音が470点を出したことは偶然である。
これがもし、スタッフの予想で点数を入れていたのであればそれはそれですごい偶然だ。
そうなるとラパルフェ都留はスタッフから酷評されたことになってしまうのだが。
田津原理音にとってはこんな面白いネタがもたらされるとは思っていなかっただろう。
このヤラセ疑惑はまだ鮮度があるので、3月中旬までは使えるのではないだろうか。
あとこれだけTikTokやYouTubeショートが盛り上がるのだから、もう少しピン芸人の価値が上がってきてもいいのかもしれない。
TikTok界隈で有名な人物がR-1グランプリに殴り込んでいきなり結果を出す未来があってもいいかもしれない。
そういう点ではR-1グランプリは伸びシロがあるといってもいいだろう。
今はヤラセの価値はないが、今後価値が出てくる大会になっても不思議ではない。